Weekly Mag2 総合版増刊号より転載
2007年10月のコンピュータウイルス届出状況に関する情報です11月2日、情報処理推進機構より、2007年10月のコンピュータウイルス・不正
アクセスの届出状況が発表されました。ウイルスの届出件数トップ3はいずれ
も、メール添付ファイルから感染する[メール無断送信]ワームでした。
1位「W32/Netsky(ネットスカイ)」 検出数:約 44万個
2位「W32/Looked(ルックド)」 検出数:約2.5万個
3位「W32/Mytob(マイトブ)」 検出数:約1.5万個
ウイルスの検出数は約50万個と、9月の44万個から15.2%の増加となりました。
届出件数については2,426件→2,419件と同水準での推移でした。
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2007/11outline.html
■「QuickTime」での音声や動画のストリーミング再生にご注意みなさんは「QuickTime」を使っていますか?Apple社が開発した、パソコンで
音声や動画を扱うためのソフトウェアです。「QuickTime」は「iTunes」のコ
ンポーネントでもあるため、とても身近な存在です。
その「QuickTime」に、新たなぜい弱性が見つかりました。ターゲットとなる
パソコンが、細工の施されたファイルやWebページを開くだけで、自動的に悪
質なソフトウェアが実行される恐れがあります。
ブラウザに「Firefox」を利用していて、「QuickTime」をデフォルトのプレー
ヤーにしている場合に、最もリスクが高くなります。最悪の場合、パスワード
などの重要情報を盗まれる可能性もあるため、細心の注意が必要です。
29日現在、このぜい弱性に対する修正パッチは公開されていません。当面のリ
スクを回避するため、以下を心がけてください。
メールやインスタントメッセンジャーに記載された、不審なURLは、決してク
リックしないようにして下さい。安易にクリックすると、「QuickTime」を組
み込んだ悪質なWebページに飛ばされ、被害を受ける危険があります。同様に、
「QuickTime」形式の添付ファイルを不用意に開かないようご注意ください。
また、可能であれば、ブラウザのQuickTimeプラグイン(ActiveXコントロール)
を一時的に無効にするのも有効です。ネットワーク知識がある方は、ポート554/
tcpとポート6970から6999/udpの通信をファイアウォールやルータで遮断する
のも効果的です。
いずれにせよ、不審なURLを不用意にクリックしないことが最大の防御策です。
最新の情報をこまめにチェックし、「QuickTime」修正パッチが公開され次第、
速やかにアップデートすることをおすすめいたします。